歌屋ボーカル研究所

     歌全般、歌唱法、声などに関するあれこれ

カテゴリ: 歌が上手くなる方法

バラエティの1ジャンルとして根強い人気を博す”モノマネ”、今もときどきスペシャルでTV番組をやっていますね。

まさに本人かと思わせる歌唱をする松浦航大・ビューティーこくぶ・よよよちゃんといった本格派、お笑い要素の多いミラクルひかる、チョコプラをはじめとする芸人など、私も大好きでいつも楽しませてもらっています。

そんなモノマネ番組で平成の始め頃”ものまね四天王”として名をはせていた芸人がいました。清水アキラ・ビジーフォー(グッチ裕三・モト冬樹)・栗田貫一・コロッケの4組です。

常にモノマネトーナメントで上位を競っていた4組。そのうちの一人清水アキラがあるトーナメントの決勝でフランク・シナトラを歌ったことがありました。結果は優勝できなかったのですがその際ある審査員が次のようなコメントをしたのです。

フランク・シナトラは捨てて歌うから(難しい)”

その審査員が誰だったのか、また正確にどう言ったのかは覚えていませんが、この”捨てて歌う”という言葉が印象的で今だにそこだけ覚えていたのです。

そのフランク・シナトラの歌唱がこちら。



抜群の歌唱力・表現力は言うまでもないのですが、ただ上手く丁寧に歌っているのではなくややぶっきらぼうでぞんざいな印象もあり、これをその審査員は”捨てて歌う”と表現したのではないでしょうか。

でなぜ急にこんな古い話を思い出したのか。実は最近ある曲をコピーする必要があってそのビデオを観ていた時”あれ?この人捨てて歌ってない?”と思ったことがあったのです。それがこちら。



ご存知ポール・マッカートニー。ビートルズ時代から現在まで多くの人から長く愛されているポールの歌唱もどこか”捨てて歌っている”感じはないでしょうか?ポールフランク・シナトラの大ファンなのは有名な話で、歌い方も影響を受けているのかもしれません。

ただ同じ捨てるにしてもフランク・シナトラは近くのゴミ箱に紙くずをスッ、スッとストレートに投げ込む感じ、ポールは離れたゴミ箱にポン、ポン、ポーンと放物線を描いて投げ入れるイメージ。でもどちらも投げた紙くずはパーフェクトにゴミ箱に吸い込まれていく・・・あくまで個人の感想です(笑)。

さて他にも”捨てて歌う”シンガーはいるでしょうか?そして日本では?英語と日本語の違いもあってかちょっと思いつかないですがいかがでしょうか?

昨年末にAIについて少し触れましたが、ここにきてにわかに脚光を浴びているのが”ChatGPT”。すでに試されている方も多いようで、たくさんのレビューやYouTubeへの投稿で賑わっています。ついに誰もが気軽にAIとの対話ができる時代到来、HAL 9000(SF映画『2001年宇宙の旅』に出てくる人工知能)が20年遅れで現実になったわけですね。

実際プログラムを書いたり論文を作成したりもできるようで、もうちょっとしたドラえもん状態。でも当方が聞きたいのはなんといってもこれ、”歌が上手くなる方法”。早速試してみました。

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質問:
歌が上手くなる方法を教えて


ChatGPTの回答:
歌が上手になるための方法は次のとおりです:

1.発声練習: 発声練習は歌唱力の向上に欠かせません。まずは、基本的な発声練習から始めて、徐々に難易度を上げていくことが大切です。

2.音程の練習: 音程の練習は歌唱のトーンとテンポを向上させるために不可欠です。また、音程を正確に歌えるようになることが重要です。

3.リズム感の確立: リズム感の確立は、歌唱のテンポとフロウを向上させるために不可欠です。リズム感を身につけるには、リズム練習や、リズムに合わせて体を動かすことなどが効果的です。

4.歌詞の理解: 歌詞の理解は、歌唱のエモーションを表現するために不可欠です。歌詞をよく読んで、意味を理解してから歌唱することが大切です。

5.曲の練習: 曲の練習は、歌唱技術を向上させるために不可欠です。また、曲の練習を通じて歌詞の理解やエモーションの表現なども向上することが期待されます。

6.他のミュージシャンとのセッション: 他のミュージシャンとのセッションは、コミュニケーション能力と相互のフィードバックを得ることができます。また、他のミュージシャンから新しいアイデアや技術を学ぶこともできます。

これらの方法を組み合わせて、毎日の習慣的な練習とともに実践す
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いやはや、恐れ入りました(笑)。”お前歌えるのかいっ!!”とツッコミたくなる気持ちはさておき、ちょっと笑ってしまうほどちゃんとしてますね。

1-3の”発声、音程、リズム”は歌の3大基礎技術、4,5は”表現”、と当方がこのブログを書き始めた当初に説明してきた”歌が上手いとは”について綺麗にまとめてくれたかのようです。途中で切れているのは無料版の文字数制限でしょうか?

一点当ブログで繰り返し述べてきた”腹式呼吸”についての言及がなかったので、これは追加で聞いてみました。

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質問:
”腹式呼吸”は歌を上手く歌うために必要か?


ChatGPTの回答:
腹式呼吸は、歌唱において重要な役割を担うことがあります。腹式呼吸は、横隔膜を使って、呼吸を深くしてから長く息を吐くことで、効率的な呼吸を促す方法です。腹式呼吸を行うことで、声の制御や音程の安定性を向上させることができます。

歌唱においては、腹式呼吸を習得することで、以下のようなメリットがあります。

1.音程の安定性の向上:腹式呼吸をすることで、呼吸による体の揺れが少なくなり、安定した音程を維持しやすくなります。

2.ボーカルの制御力の向上:腹式呼吸をすることで、息の使い方が効率的になり、ボーカルの制御力を向上させることができます。

3.スタミナの向上:腹式呼吸をすることで、長い時間歌い続けることができるようになり、スタミナを向上させることができます。

4.発声の安定性の向上:腹式呼吸をすることで、喉の緊張が緩和され、発声の安定性を向上させることができます。

以上のように、腹式呼吸は歌唱において重要な役割を担っており、上達するためには習得することが必要です。
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だそうです。やはり”腹式呼吸”は大事でした(笑)。

こんな感じでChatGPTからの回答は箇条書きで整理されており読みやすく日本語でのやりとりも極めて自然、不明点についてはさらにいくらでも深堀ができる・・・これは凄いと言わざるを得ないですね。

さてとうとうドラえもんのポケットを手に入れてしまった人類はこの先どうなっていくのでしょうか?生活が大きく変わっていくのは間違いないとして、ディストピアの到来だけは避けて欲しいと願う今日この頃です。

2023年、本年もよろしくお願いいたします。

年明け早々音楽界ではレジェンド達の訃報が相次いでおります。





現代において70代でお亡くなりになるのは早いという感覚ですね。ご冥福をお祈り申し上げます。

翻って自身については年が明けたとて特筆すべき事項はなく(笑)、今年もライブのブッキング->実施->チェック->改善のPDCAを現在掛け持ちで活動中の以下4バンド・ユニットについてひたすら廻していく予定です。

MAD:高校時代に同級生で組んだオリジナル・ユニット
REAL:20代から継続して活動しているオリジナル・バンド
UeCog:ビートルズカバーのアコースティック・ユニット
Nanami with Ue:ボーカリストNanamiさんのギターサポート

個人的には上記の合間に洋楽のアコースティックカバーと英語歌唱の発音向上を図れたらと。そこそこ盛り沢山ですね(笑)。

元気があれば何でもできる!!の猪木イズムで頑張りましょう。

2022年もあっという間に終わろうとしています。皆様お元気でお過ごしでしょうか?

ロシア・ウクライナの戦争やコロナの終結も未だ見えず、賃金は上がらないのに物価は上がり続ける一方といった重苦しい雰囲気は依然として継続しています。

個人的にもう一つ音楽に関わることで気がかりなのが”AIの進化”

数年前にシンギュラリティという言葉が出てきて多くの仕事がAIに取って代わられるのではないかとの懸念が生じていましたが、今年になりWEB3.0やメタバースが語られるようになるとそれがますます加速している感じです。

身近なところでは”お絵描きAI”が話題に。ご存知の方も多いでしょうが、好きなキーワードを指定するとAIがそれに合った絵をあっという間に描いてくれるのです。

これを一番の脅威と感じているのはイラストレーターさんでしょう。そしてこれを対岸の火事として眺めていられないのが音楽関係の人々。絵と同じ様にキーワードを指定するだけでそれに合った雰囲気の曲を作曲してくれるAIが既に公開されているのです。

AIの絵や音楽はまだ作品として洗練されてはいないようですが、ディープラーニング等でどんどん進化するAIが人と肩を並べるレベルの作品を生み出すのも間もなくでしょう。

さてその際に人は音楽とどう向き合うのか?。自分としては”生身の人間が見せるパフォーマンス”に一縷の望みが見いだせないか孤軍奮闘、来年もせっせとライブ活動に精を出したいと考えております。

今年一年お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。

ちょっと前の”関ジャム”でコーラス特集をやってました。本ブログでは主にメインボーカルにフォーカスしていてコーラスの話題にあまり触れていなかったので、今回はハモリ・コーラスの話を。

関ジャム 完全燃SHOW - テレビ朝日
2022年11月13日放送
一流アーティストに引っ張りだこ!コーラス特集!!

この中で”バックコーラスの重要ポイント”として以下2点が上げられていました。
1.アーティストに寄りそう歌唱
2.コーラスアレンジ

ただこれらはプロの仕事の紹介。例えばアーティストに寄りそう歌唱とはアーティストが歌うのを聞きながら自分のパートを合わせていく作業であり、素人の場合自分の音を外さずに歌うだけで精一杯、時には耳を塞いで歌ったり(笑)といった状況でしょう。

なのでまず初心者向けのポイントとして以下を上げておきます。
1.自分のパートを主旋律だと思って覚えて歌う
2.音を取るのに、歌う時の身体の感覚(喉の感じ、力加減)を覚えておく
3.歌っている音から次の音への繋がりを意識、その差を感覚として掴む

これらを意識してしっかりと自分のパートを歌えるようになったら、メインボーカルを聞きつつつられずに歌うことにチャレンジしてみてください。綺麗にハモれるようになるに連れ、コーラスの楽しさを感じられるようになるでしょう。

ライブでもコーラスが決まるとよい評価をいただくことが多いです。まずは簡単な曲から試してみてください。

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