歌屋ボーカル研究所

     歌全般、歌唱法、声などに関するあれこれ

2019年02月

1年半ほど前に以下のめまいを発症した話を書いたのですが、先週の水曜日にまた同じ症状が起きてしまいました。

眩暈・めまいはつらいよ

初めての発作がちょうど7年前、前回が1年半前なので周期がずいぶん短くなってる、しかも過去2回は身体を冷やした際に発生していたのが今回は何の前触れもなく朝起きたらいきなり。この日は前日まで寒かった気温が急に10度位上がったので何か関係するのか?

いずれにせよこうなるともうベッドから起き上がれない、何も食べられない、あとは全予定をキャンセルして回復を待つしかない・・・ともう3回目で前回MRIも撮って命に関わることではないとわかっているので少々開き直り気味。

ただ金曜から3日間は大事なイベントが続くのでそれまでに回復しなくては・・・と思いつつ2日間ほぼ寝たきりで過ごし迎えた金曜の朝・・・もう最悪のコンディション!!景色はぐるぐる回り、水を飲んでも吐き戻す。。。

”今日もキャンセルするしかないか”、と思ったけれど意を決して起き上がりかかりつけの内科医院へ。”とにかく吐き気だけでも止める薬をください”とお願いして処方してもらったのがなんとトラベルミン。。。

トラベルミン!?

そう、誰もが知る乗り物酔いの薬。確かに症状は酷い船酔いと同じなので間違ってはないのか。ただこの薬には苦い思い出が。

幼い頃すぐ乗り物酔いする子供だった私はバス遠足が苦手で、当然この酔い止めの薬(トラベルミンだったかは記憶なし)を飲まされるのだけれど、全く効かずにそれごと吐き戻していたという悲惨な記憶がフラッシュバック。。。

しかし他に術もなく藁にもすがる思いで薬を飲んだら・・・効きました(笑)。吐き気がスッと収まりめまいも軽くなってそのまま仕事に行き1日目無事終了、残り2日も薬の力を借りて何とか乗り切ることができました。

もちろんこれは治療薬ではないので根本的解決ではありませんが、このように症状を抑えることが可能であるとわかっただけでも”再発したらどうしよう”との不安がずいぶんと軽くなります。

以上、あくまでも私の個人的体験・感想です。同じように”めまいで辛いけど外せない仕事がある”といった方は医師に相談されてみてはいかがでしょうか。

少々刺激的なこのタイトル、ソースはこちら。

東洋経済オンライン
老けこむ人は「声の出し方」が間違っている
1万人以上の声を聞いてきたプロが教える


確かに声は加齢と共に変化していくもので、電話の声で相手のおおよその年齢がわかってしまうことからも明らか。

そして喉に負担をかけない正しい発声を行うことが声のアンチエイジングになる、というのがこの著者の考え。

でその正しい発声と効果というのは以下の通り。
・口角挙筋を使い口角を上げ笑顔で発声する
・これにより自然と鼻腔共鳴となり喉を痛めることなく響きある声が手に入る
・大人の声変わりとも無縁になり、さらには美顔効果もある

結局のところこの著者の新刊本のプロモーション記事だったのですが、確かに楽しく歌って美顔にもなるのであれば特に女性には魅力的ですよね。

ただこの記事には”歌”という言葉が一度も出てきておらず、当方の”歌が上手くなる”ための発声”という見地からすると意を異にするところも。

例えば以下の点。

・”口角を上げ表情豊かに発声する”のをよしとしているが、高い歌唱力で定評があった藤圭子宇多田ヒカルの母)のまるで能面と比喩される無表情での歌唱は?

圭子の夢は夜ひらく YouTube

・鼻腔共鳴のみを正しい発声としているが、それ以外例えば福山雅治の響きのある低音やX JAPAN Toshiの突き抜ける高音は正しくない?

・”口を大きく開ける発声法はNG”としているけれど、これも一概にどちらがよいと言えるものではない。

例えば以下の大ヒットソング”粉雪”を歌うレミオロメン 藤巻亮太

レミオロメン 粉雪 YouTube

サビの”こなーゆきー”の”なー”のところでこれでもかというくらいに大きく開口している。これと比較する例として小田和正がカバーした”粉雪”の動画があったのだがこれは残念ながら削除された模様。

小田さんの歌唱はいつもあまり大きく口を開けることをせず、またこの”粉雪”のサビは”こなあーゆきー”の”なあー”をしゃくりながら軽々と発声している。もちろんkeyは原曲のまま。

どちらも素晴らしく、あとは好みの問題。


といろいろ書きましたが、この”美顔ボイストレーナー”の著者の言わんとすることにいささかのケチをつけるつもりはなく、ただ歌を歌う方が”口は空けない方がよいのかな”などと誤解されることのないよう”ボーカルトレーナー”の立場から本記事を書かせていただいた次第であります。

↑このページのトップヘ