歌屋ボーカル研究所

     歌全般、歌唱法、声などに関するあれこれ

前回ご紹介した”明石昌夫”氏のビデオの中で”発声練習はしなくていい”といった内容がありました。今日はそれについて考えてみたいと思います。

自分はかつて肩書として”ボーカルトレーナー”を名乗っておりました。人からはよく”ボイストレーナーをやられているんですね”と言われていましたが、面倒なので”あっ、はい”とか適当に返事してました(笑)。気持ち的には”ちょっと違うんだけどなぁ”って感じでしたね。

”ボイトレ”という言葉もすっかり浸透していて、”歌が上手くなりたい”ー>ボイトレに通う、の図式も結構一般的なのではないかと思います。

ではこの”ボイストレーニング”と”ボーカルトレーニング”の違いは?その一つが上記”発声練習”だと考えます。

一般的にボイトレは声・喉を鍛える、つまり発声練習がメインで例えば1時間発声練習のみ行うレッスンもあるでしょう。

自分の場合もレッスンで発声練習を行いますが、その目的は、
1.ウォーミングアップ
2.正確な音程が出せている、よい発声が行われている、等のチェック
であって、声そのものを鍛える目的では行っておりません。

その理由をスポーツにおける筋トレに例えて説明しましょう。例えば野球なりサッカーなり上達しようと考える場合、まずその技術を知りその技術を向上させるために必要となる筋肉を鍛える、との手順となり闇雲に筋トレを行うことはしないでしょう。

歌の場合でも必要に応じてボイトレを行えばよく、目的もなくただボイトレを繰り返すのはおススメしません。

もちろんマッチョを目指して筋トレをするようにボイトレ目的のボイトレもありでしょうから、そこはお好みで。

実は教える側からするとボイトレって楽なんですよね。教わる側も何か達成感みたいなものがあったりして(笑)。

YouTubeを見ていて明石昌夫氏が音楽について語っているチャンネルを見つけました。明石氏は初期のB'zのツアーにベーシストとして参加、B'zの二人がシリアスなのに対して明るいムードメーカー的な存在として印象に残っていますが、いろいろ動画を見てみるとB'zその他多くのアーティストを手掛けたアレンジャーでもあったのですね。

そんな明石氏が自らを”過去の栄光に縋るクソジジイ”と称し、B'zデビュー当時の裏話など赤裸々に語る動画はなかなか興味深いです。歌に関する考察もいくつかありましたので下に上げておきます。







その風貌のみならず視点の方もユニークですね。歌に行き詰っている方は参考になるかもしれません。

個人的にB'zは初期の頃が一番好きだったので、その辺りの話を聞けるのは楽しいです。チャンネル登録もしたので、今後もチェックしていきたいと思っています。

ちょっと前に話題となった、ギターサウンドをこよなく愛する者の一人としては少々ショッキングなトピック。

J-CASTニュース
「最近の若者はギターソロを聴かない」論争から考える、サブスク普及と音楽の関係

皆さんお忙しいのでしょうか?長いイントロやギターソロにじっくり耳を傾けて聴く(さらにそれをコピるのに何百回と聴く)、そんな余裕なんてなくなってしまったのかも。

そうなるとディープパープル(リッチーブラックモア)、ヴァンヘイレン、イーグルスといったロックバンドも存在価値がなくなってしまいそう。ましてやジェフベックやエリッククラプトンは失業の危機?(もう働かなくてよいか)。

ホテルカリフォルニアなんかどうする?イントロ1分弱、エンディングは例のツインギターが2分余り、全カットですか?

Eagles perform "Hotel California" at the 1998 Rock & Roll Hall of Fame Induction Ceremony


もはやロックは落語や歌舞伎と同じような扱いになりそうですね。

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